大江健三郎 父と子2023年05月04日 11:26

作家大江健三郎が3月3日88才で死去した。NHK特別番組「あの日あの時あの番組」 大江健三郎日本人へのメッセージを観た。かっての名解説者黒田あゆみさんの声に懐かしさを憶え全編くいいるように1時間半のスペシャル番組を堪能「響きあう父と子」息子光さんとの30年に感動、大江文学を今一度読み返さなければと強く思い返した次第である。大江健三郎は単にリベラルとかたずけれない奥深い作家。その生きざまに心から敬意を払うのだ。余談になるが、大江健三郎の話し方は饒舌ではないし、自分の思っていることを他人にわかり易く伝えるのは不得手だ。確かに彼の話ぶりは朴訥としていてとても流暢とは云えない話し方である。以前文春に紹介されていた話しだが、石原慎太郎と阿川弘之と大江健三郎の3人が揃って飲みに出かけたか何かのとき、道端でフランス人に出会って石原が大江にフランス語で相手に話すようせまった。恐らくわかっていたんだろうが、あまりうまくない会話に酷い批評を載せていた。ホント石原の態度は読んでいるこちらが腹立たしくなるほどの傲慢不遜な態度。頭は良いんだろうが、ふてぶてしい男fだと感じたことを憶えている。これで東京都知事なんだから人間の生きざまは地位に関係なく性根の悪い人間もいれば穏やかな人もいるといういうことである。大江健三郎はまさに心優しい魂の作家であった。