砂の器 ― 2023年12月19日 10:18

松本清張「砂の器」、10年ぶりで再視聴した。まずもって音楽が良い。何かを秘めた何かが起こりそうな、悲しくて厳かな旋律。曲調、聴く者の心を揺さぶる。どの人間にもある可虐性を突いた松本清張の最高傑作。監督は野村芳太郎,脚本は橋本忍・山田洋次、この映画が原作を超えていると言われるゆえんがここにある。また主演者はなんといっても丹波哲郎だろう。彼の刑事達を前にして推理を解説する渋い、たんたんとした口調が心にささる。特に加藤嘉のハンセン病患者の役はあまりのリアルさに涙を誘う。そして子役は春田和秀、1966年生まれ、現在57才、見事な演技で小学1~2年に出演したとのことでした。
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